家族八景

「時をかける少女」の筒井康隆の小説。映画の「時をかける少女」が良くて筒井康隆が気になっていたので。



家族八景

人の心が読める少女の話。

思っていたほど良くなかった。なんだか古い、というか新鮮さがあまりない。書かれたのは1970年だというから、自分より年上ということになる。古く感じるのは当然だろう。

人の心を読めてしまう少女を軸に、描くのは少女そのものよりもむしろ様々な家族の形。超能力を主体として描くのではなく、それは単なる媒体で描くのは日常の取るに足らない家族の心の動きだという構成が面白い。

けれどなにぶん描かれている家族が1970年当時の世間を反映したものなので、今読むのはつらい。現代版をつくったら面白いかもしれないが、人の心を読める、というテーマが古すぎて厳しいかも。時間が経つと次第に色あせていくものだと思うが、世代を超えて楽しませる作品というのもある。その時代の背景を色濃く反映したものであっても、今読んでも面白いものは面白い。普遍的なテーマを扱っているかどうかだろうか。でも家族八景のテーマも、細部は古いが普遍的な内容だと言えなくもないし。

単に、家族八景の内容が俗っぽくて合わなかった好みの話だという説も。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


*