詩のこころを読む

こんなにたくさんの詩を読んだのは小学生以来かもしれない。

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詩のこころを読む

詩を読んでいると、心がゆったりと静まってくるから不思議だ。

日常、情報を洪水のように流す多くのメディアとは対照的に、言葉の響き、字面の美しささえも吟味を重ね、意思を込めた短い言葉が連なるからだろうか。

様々な詩人の作品が紹介されているけど、谷川俊太郎がやっぱりいい。異彩。面白い。

芝生     谷川俊太郎

そして私はいつか

どこかから来て

不意にこの芝生の上に立っていた

なすべきことはすべて

私の細胞が記憶していた

だから私は人間の形をし

幸せについて語りさえしたのだ

その他、特に目に止まった詩をいくつか紹介してみる。
一言一言、ゆっくりと読むといいよ。

秋の接吻     滝口雅子

ひとを愛して

愛したことは忘れてしまった

そんな瞳が咲いていた

萩の花の白くこぼれる道

火山灰の白く降る山の道

すすきを分けてきた風が

頬をさし出して

接吻した

ひとを愛して

愛したことは忘れてしまった

一生おなじ歌を 歌い続けるのは     岸田衿子

一生おなじ歌を 歌い続けるのは

だいじなことです むずかしいことです

あの季節がやってくるたびに

同じ歌しかうたわない 鳥のように

たまには、ごゆるりと、こういうのもいかが?

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