蝉しぐれ

傑作。

 蝉しぐれ
蝉しぐれ

時代物なのに、ちっとも古くない。
そこで語ろうとしているものは、時代が変わっても変わらず人々の心を捉え続けるものだ。
父と息子。友情。幼なじみとの恋。権力闘争。世間の目。才能。

この人の書く文章がとても好きだ。
すらすらと抵抗無く読み進めることができるその文章は、だからと言って表現に乏しいということはなく、
ところどころに比喩を用い、豊かに言葉を使い分けて、美しい調子で流れていく。
頭の中に流れるその調子がとても自然であること。上手い文章とはそういうもののことを言うのかも。

一年程前に映画化されたけれど、映画の「蝉しぐれ」は観たことがないし、今後も観ることはないと思う。それくらい原作である本書が良かった。

近頃当たりが多い。オススメ。

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